ユースケース

Oracle APEXにより、それが単純なスプレッドシートの置換であるか、毎日数千人が使用するミッション・クリティカルなエンタープライズ・システムであるかを問わず、様々なユースケースで説得力のあるソリューションが提供されます。

次に示す、6つの一般的なユース・ケースをご覧になり、Oracle APEXでどのようなことができるかをご確認ください:

新しいクラウド・アプリケーション

新しいビジネス機会を即座に満足させるために必要なアプリケーションを構築します。

組織には、変化するすべてのビジネス・ニーズを満たし、競争力を維持するために必要なアプリケーションの大量のバックログがあります。これらは、一般的にエンタープライズ・アプリケーションではなく、通常は限られた期間のみ必要なものですが、すぐにも必要なものです。要件の定義は不十分で、ビジネス優先度はすぐに変化する可能性があるため、アプリケーションはとにかくすばやく構築できて必要に応じて簡単に更新できる必要があります。

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  • 数分で作業プロトタイプを作成する方法の概要

    クイックSQLを使用して、新しいデータ構造を定義し、サンプル・データを準備できます。クイックSQLにより、簡単な短縮構文に基づいてSQLスクリプトを生成できます。これらのスクリプトは、Oracle APEX環境内に保存して簡単に実行し、データベース表、トリガーおよびビューを作成できます。次に、アプリケーションの作成ウィザードを使用して、定義した表にレポートとフォームを作成します。アクセス制御やアクティビティ・レポートなどの別の機能を追加して、数分程度で機能豊富なアプリケーションを作成することもできます。

  • ロー・コード開発作業の適用

    ITプロフェッショナルやテクノロジに精通したビジネス・ユーザーは、Oracle APEX内のロー・コード機能を使用して、アプリケーションを迅速に構築できます。Oracle APEXは、使いやすく、学びやすいです。アプリケーション・ビルダーには、ブラウザ・ベースのリッチで直感的なインタフェースがあり、手順に従ってアプリケーションを作成できます。Oracle APEXの強力なコンポーネントによって、制限されたコードで高レベルな機能をアプリケーションに追加できます。

  • アジャイル開発

    Oracle APEXでの開発のポイントは、アプリケーションの迅速な反復と、エンド・ユーザーによるレビューです。開発者は、エンド・ユーザーと簡単に共同作業をして、通常はリアルタイムで変更や拡張のリクエストを実装できます。APEXでは、最初のプロトタイプを構築したときと同じぐらい高速に、既存のアプリケーションをメンテナンスおよび拡張できます。

  • 追加のライセンス・コストなし

    すでにOracle Databaseライセンスを持っている場合、開発者、アプリケーション、データ・ボリューム、プロセッサまたはエンド・ユーザーの数にかかわらず、追加コストなしでOracle APEXを使用できます。まだOracle Databaseライセンスを持っていない場合でも、適正な価格でOracle Database Cloud Serviceに付属するOracle APEXを時間単位で使用できます。

スプレッドシート置換

予期せぬ災害に備え、あなたのビジネスを支える重要な機能として使用しているスプレッドシートは今すぐ置き換えましょう。

ほぼすべての組織では、スプレッドシートを使用してデータを配布およびレポートしています。なぜでしょうか。スプレッドシートは作成するのが非常に簡単で、誰でもデータを入手するとスプレッドシートにまとめることができるからです。作成後は、更新を反映する際などに何度も同僚に送信します。必然的な結果として、異なるデータを含む非常に多くのコピーが出回り、ビジネス・プロセスが大きく損なわれます。これよりずっと優れたソリューションは、誰もがデータの管理に使用できるブラウザ・ベースのアプリケーションを備えた完全にセキュアなデータベースに真の単一ソースを格納することです。

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  • 数分でスプレッドシートからWebアプリケーションを作成

    ウィザードを使用して数回のクリックのみでスプレッドシートをOracle Databaseの移入済の表に変換し、データ管理用のレポートとフォームを備えた十分に機能するアプリケーションを完成できます。

  • 真の単一ソース

    散らばったいくつものスプレッドシートを扱うかわりに、ユーザーは、APEXにログインして、誰もがデータを管理し、常に同じデータを参照できる単一の集中管理アプリケーションにアクセスします。

  • 高度なセキュリティ

    通常、スプレッドシートは、認証と監査の機能を欠いています。APEXアプリケーションは、SSO、LDAPまたはソーシャル・ログインを使用可能で、監査トラッキングを容易に組み込むことができます。一般的に、データが存在するOracle Databaseは、DBAによって専門的技術でバックアップされます。

  • 完全リレーショナル

    スプレッドシートにマスター・ディテール・タイプの関係を実装することは、非常に困難であるため、ほとんどのスプレッドシートはフラットで、データを適切に分析することが難しくなっています。APEXは、参照整合性の実装が容易な完全リレーショナル対応のOracle Database上で実行されます。さらに、APEXでは、マスター・ディテール・ページの宣言的な定義も簡単に行うことができます。

Oracle Formsモダナイゼーション

要件を満たさなくなったレガシーOracle Formsアプリケーションは、APEXにモダナイズしてください。

Oracle Formsアプリケーションは、通常、時代遅れのクライアント/サーバー型のユーザー・エクスペリエンスを提供し、有用性が不十分でアクセシビリティの問題が発生する可能性があり、多様なブラウザでの作業は難しく、モバイル対応ではありません。さらに、熟練したOracle Forms開発者を雇うことは困難で、コストが非常にかかることが普通です。

最新の要件や主要機能のアップグレードについては、代替手段を検討することが最適である可能性があります。Oracle APEXとOracle Formsは、両方ともSQLおよびPL/SQLベースで、宣言的開発環境を提供しているため、開発者は、Oracle FormsからOracle APEXに簡単に移行できます。

詳細
  • 最新の洗練されたレスポンシブなWebベース・アプリケーション

    APEX内のユニバーサル・テーマによって、エンド・ユーザーが使いやすいアプリケーションを開発するために、様々なテーマ・スタイルを宣言的に定義し、テンプレート・オプションを簡単に使用できる最新のアプリケーションを生成できます。

  • 統一感あるデザイン・パターン

    APEXでは、他の一般的なWebアプリケーションと同様の直感的でアクセシブルなアプリケーションを簡単に開発できます。エンド・ユーザーは、通常、トレーニングを必要とせずにAPEXアプリケーションをナビゲートし、そのすべての機能を使用できます(これは、顧客やパートナ向けのアプリケーションにとっても理想的です)。

  • 迅速なアプリケーション開発

    APEXはメタデータ・ベースであるため、必要に応じて非常に迅速かつ簡単にページ定義を維持または拡張できます。ページを全面的に拡張する必要がある場合は、SQL、PL/SQL、JavaScript、HTMLおよびCSSを使用できます。

  • 任意のWebブラウザで実行

    APEXアプリケーションの実行は、100%ブラウザ・ベースであり、クライアント・ソフトウェアは必要ありません。アプリケーションは完全にレスポンシブで、デフォルトでモバイルに対応しており、どのデバイスのブラウザでも実行できます。

外部データ共有

パートナや顧客などの外部ユーザー向けに公開されるアプリケーションを構築します。

通常、パートナとのデータ共有は難しく、ビジネス・プロセスの改善が非常に困難になることがあります。顧客が会社とやり取りできるアプリケーション(オーダーの確定や進捗状況のレビュー/トラッキングなど)を提供すると、顧客満足度が大幅に向上し、継続的なビジネスにつながることがあります。ただし、インターネット上に内部システムを公開することは避ける必要があり、セキュリティ、サービス拒否攻撃、およびWebサイトのアップタイムについての懸念もあります。Oracle Database Cloud ServiceまたはDMZ内の隔離されたOracle Databaseを利用することで、公開アプリケーションを安全に開発できます。

  • RESTful統合

    APEXとOracle REST Data Services (ORDS)を使用して、開発者は、RESTful Webサービスを容易に公開または使用できます。開発者は、RESTエンド・ポイントを定義してから、そのデータ・ソースを基盤として宣言的にレポート、チャートまたはカレンダを作成できます。

  • カスタム・アプリケーションの構築

    顧客を喜ばせ、魅了することに特化したカスタム・アプリケーションを迅速に構築できるため、顧客はさらにあなたの会社とのビジネスに意欲的になります。

  • クラウド・ホスティング

    ユーザーがデータを提供し、Oracle Database Cloud Serviceを通じてOracleが外部インフラストラクチャを提供します。

  • Oracle検査済サービス

    Oracleは、毎日24時間常にモニターされている堅牢な環境を提供します。

データマート・レポート

異種データに基づいて対話モード・レポート・アプリケーションを構築します。

組織全体において(または単一の部門内でさえ)、完全で正確な見取り図を取得することは、非常に困難であることが普通です。データは多数のシステムに保持され、既存のレポートは限られており、情報に基づいたビジネス上の意思決定をするために必要な詳細が常に提供されるわけではなく、誰が何を参照できるかを制限してデータ侵害を回避することは困難で、よくあるレポートの実行には数時間かかる可能性があります。APEXとその広範なレポートおよびデータ視覚化機能により、様々なユーザー・コミュニティ用の適切なダッシュボードの開発がずっと簡単になります。

  • 結合データ

    組織全体で正確なレポートを行うことができるようにする最初のステップでは、大量の異なる種類のデータ・セットをデータベースにロードするか、APEXで使用できるRESTful Webサービスを定義します。

  • ファイングレイン・セキュリティ

    データは、制約を追加したり、編集したりすることができるため、異なるユーザー・グループは、適切なデータのみを参照できます。

  • 包括的なレポート

    APEXには、エンド・ユーザーによる広範なデータ操作を可能にする対話モード・レポートが含まれているため、特定の要件を満たすようにデータの表示方法を容易に変更できます。これには、列の選択と並替え、フィルタ、ソート、計算、集計、およびデータのピボット機能が含まれます。エンド・ユーザーは、レポートを自分専用とすることも、すべてのユーザーが参照できるようにすることもできます。

  • 高パフォーマンス

    データ操作は、Oracle Databaseで直接実行されます(大量のデータを中間層に移動してからデータ操作を実行するわけではありません)。また、Oracle Databaseには、Oracle APEXアプリケーション内で使用できる様々な非定型データ分析機能が含まれます。

SaaSおよびEBS拡張

多くのお客様は、Oracle APEXを使用してERPシステムを統合します。ERPシステムでは、すぐに使用できる広範な機能が提供されますが、必要とする特定のレポートが常に提供されるわけではなく、特にそれが業界や組織に固有のものである場合、機能自体が存在しないこともあります。また、一般的なビジネス・プロセスに完了できないほど多くのステップが含まれ、非効率であることもあります。このような場合、APEXを使用して拡張を作成すれば、適切な情報を提供したり、生産性とユーザー満足度を大幅に高めることができます。

Oracle APEXを使用したEBS 12.2の拡張に関するテクニカル・ペーパーを読む
  • 対話モード・レポート

    エンド・ユーザーは、レポート要件を満たすようにデータを容易に操作できます。これには、列の選択と並替え、フィルタ、ソート、計算、集計、およびデータのピボット機能が含まれます。エンド・ユーザーは、自分のみ、またはすべてのユーザーが参照できるようにレポートを保存することもできます。

  • 効率化処理

    ステップ数の少ない簡略化されたビジネス・プロセスを実現する拡張機能を開発できます。拡張機能は、ERPシステムから必要なデータを取得し、完成した作業成果物をERPシステムに戻すという重要な働きをします。

  • カスタム開発

    カスタム・アプリケーションを構築することで、企業または業界固有の要件を満たすことができます。このようなアプリケーションでは、適切なERPデータを使用する必要がありますが、ローカル・データベース・オブジェクトに、ERPシステムでは使用できない追加データを格納する可能性があります。

  • 堅固な統合

    APEXを使用すると、ERPからのデータのみではなく、異種システムからのデータも取り入れ、より優れたダッシュボードやレポートを構築したり、より複雑なビジネス・フローを構築したりできるようになります。このようなデータは、REST Webサービスを利用して取得するか、別のデータベースにリンクしてデータの抽出またはポストを行うことで取得できます。