Oracle APEX 21.1の新機能

マップ・リージョン

APEX内での空間データの表示は簡単ではありませんでした。まったく新しいネイティブ・マップ・コンポーネントを使用すると、強力で機能豊富な対話型マップを数分でAPEXアプリケーションに追加できます。これらはOracle eLocation Serviceで強化されているため、すぐに使用でき、APIキーは不要です。

  • Oracle Spatialサポート

    GeoJSON、単純な数値列またはSDO_GEOMETRY型の列を簡単にマップできます。また、空間SQL関数、索引作成、座標変換などのOracle Spatial機能も利用できます。

  • 完全にカスタマイズ可能

    マップのルック・アンド・フィールを簡単にカスタマイズし、テーマの視覚化とヒートマップに組込みのカラー・スキームを使用し、様々な組込みSVGシェイプおよびマーカー・アイコンから選択してマップを輝かせることができます。

  • 強力

    点、線、多角形、3次元多角形およびヒートマップ用のレイヤーがあるマップを作成します。これらをファセット検索で設定するか、動的アクションとJavaScript APIでさらに深く入り込みます。

新規アプリケーション・データ・ロード

データ・インポート機能を簡単に追加して、ユーザーが新しいデータ・ロード・プロセスでCSV、XLSX、XMLおよびJSONデータ形式をアプリケーションにアップロードできるようにすることができます。

  • 容易な操作

    データ・ロードは単純で、アップロードするファイルを選択し、データのプレビューを表示して、そこにロードするだけです。

  • 強力な機能

    データ・ロードを構成して、データの追加、置換またはマージ、変換ルールと参照問合せを使用したデータ変換の実行、さらには表またはコレクションへのデータのロードを行うことができます。

  • 高度な列マッピング

    単純な名前または正規表現を使用して列マッピングを事前に割り当てることにより、エンドユーザーのデータ・ロード・エクスペリエンスが大幅に向上しました。

  • データ・ロードAPI

    新しいapex_data_loading APIは、カスタム・データ・ロード処理を扱うために必要なすべてのフックを提供します。

ファセット検索の機能強化

ファセット検索では、マップおよびカレンダー・リージョン・タイプがサポートされるようになり、エンドユーザーがファセットの表示または非表示を行える柔軟性が追加され、高度なファセットまたはめったに使用されないファセットを簡単に非表示にしてオンデマンドで利用できます。

  • ファセットの表示または非表示

    ファセットでは、表示の切替えがサポートされるようになり、エンド・ユーザーはファセットを簡単に表示または非表示にできます。非表示のファセットはカウントされず、パフォーマンスに影響しません。

  • マップとカレンダのサポート

    ファセット検索で、カレンダおよびマップ・リージョンがサポートされるようになりました。

UIおよびテーマ・ローラーの更新

フォントAPEXの新しいアイコン、ユニバーサル・テーマのモダナイズされたCSS、パフォーマンスの向上などにより、アプリケーションのユーザー・インタフェースをより詳細に制御できます。

  • フォントAPEX 2.2

    医療アプリケーション用の複数のアイコンなどの選択できる95個の新しいアイコン、複数のマップ・マーカー、および新しいファイル・タイプがあります。

  • ユニバーサル・テーマCSSのモダナイズ

    スタイル・シートが完全にリファクタリングされ、CSS変数、グリッド・レイアウト、フレックスボックスなどを使用して、よりモダンで堅牢なユーザー・インタフェースを提供するようになりました。

  • パフォーマンスの向上

    ユニバーサル・テーマを更新して、レイアウトについてJSへの依存を低減し、ユニバーサル・テーマのCSSファイル・サイズを15%削減して、ページ・ロードとレンダリングのパフォーマンスを向上させました。

  • リフレッシュされたRedwood Lightテーマ・スタイル

    Redwood Lightが更新され、OracleのRedwood Design Systemとの整合性が向上し、テーマ・ローラーを使用したカスタマイズ・オプションがサポートされるようになりました。

  • 行およびテーマ・スタイルCSSクラス

    柔軟性を強化して複雑なページ・レイアウトを作成するために、グリッド行およびテーマ・スタイルのCSSクラスを定義できるようになりました。

RESTデータ・ソースの強化

  • CSVデータ・サポート

    CSVデータに基づいてRESTデータ・ソースを定義できるようになったため、Web上でCSVファイルを表のように扱うことができます。レポートまたはチャートをRESTデータ・ソースで直接構築するか、同期機能を使用してローカル表へのデータ・ロードをスケジュールします。

  • RESTデータ・ソース変換

    データ・ロードと同様に、RESTデータ・ソースでは、大文字または小文字への変換、空白の切捨て、別の表からの参照値のフェッチなど、いくつかの組込みデータ変換がサポートされるようになりました。これにより、APEXアプリケーション内で簡単に使用できるようにRESTデータ・ソースを準備できます。

ネイティブMarkdownサポート

このリリースではMarkdownサポートが大幅に向上しています。これには、新しいPL/SQL Markdownパーサーと、アイテムおよび列でのマークダウンで書式設定された内容の表示の強化が含まれます。

  • PL/SQL Markdown API

    新しいapex_markdown APIにより、Markdownの省略形をHTMLに簡単に変換できます。

  • Markdown形式のアイテム

    表示のみのアイテム・タイプでは、書式設定されたMarkdownコンテンツを表示するための新しい書式設定がサポートされるようになりました。

  • Markdown形式の列

    Markdown列タイプの名前が「リッチ・テキスト」に変更され、対話モード・レポートとクラシック・レポートの両方で使用できるようになりました。

新規日付ピッカー・アイテム・タイプ

データ・ピッカー・アイテムが完全に改訂され、追加の表示モード、時間の選択、動的な最小および最大日付範囲、およびいくつかのユーザー・エクスペリエンスとアクセシビリティの強化がサポートされます。

  • 異なる表示モード

    サポートされる表示モードは、JETベースのポップアップ、インライン、およびネイティブHTMLです。すべての表示モードで、日付と日時の両方がサポートされます。

  • 時刻表示属性

    時刻は、新しい専用の「時刻表示」属性を通じて有効になります。

  • 動的最小および最大日付

    新規日付ピッカー・アイテムでは、アイテム間の日付範囲を定義できます(例: 「開始」や「終了」など)。

  • 改善されたUX

    年および月選択、追加の表示オプション(例: 「週の表示」や「月の範囲外の日」など)、およびその他いくつかの新規属性でUXが改善されました。

セキュリティの向上

  • アプリケーション・アイテムでの特殊文字のエスケープ

    特殊文字をエスケープできるアプリケーション・アイテム用の属性があります。この設定は、置換構文を使用してアプリケーション・アイテムにアクセスする場合に適用されます。

  • Referrer-Policy HTTPヘッダー

    APEXは、デフォルトのReferrer-Policy HTTPヘッダーを送信するようになったため、セッションIDは外部リンクのReferrerヘッダーで送信されなくなりました。

  • リッチ・テキスト・エディタのMarkdown形式のデフォルト

    リッチ・テキスト・エディタは、デフォルトで、Markdown形式で出力するようになり、最適な即時利用可能セキュリティを提供します。

  • 最大セッション・アイドル・タイムアウト

    最大セッション・アイドル・タイムアウトは12時間から24時間に延長されました。

開発者エクスペリエンス

  • アプリケーションのエクスポートをZIPとしてインポート

    APEXExportユーティリティを使用したアプリケーション分割のZipなど、アプリケーション・エクスポートのZipファイルをインポートできるようになりました。

  • SQLワークショップの機能強化

    SQLワークショップには、新しい空間索引の作成ウィザードが含まれるようになりました。

  • アプリケーションおよびページ・チェックサム

    異なる環境間で簡単に比較できるように、アプリケーションおよびページ・チェックサムを検索できるようになりました。

  • コード・エディタの改善

    アプリケーション・ビルダー内のコード・エディタに多数の改善が行われました。これには、[Ctrl]-[Alt]-[C]を使用した大文字と小文字の切替え、存在しないページ・アイテムのマーキング、および「ミニマップ」、「候補の表示」、「行番号の表示」、「空白の表示」、「アクセシビリティ・モード」などのいくつかの追加のエディタ・オプションが含まれます。

レポートの向上

  • 遅延ロード

    クラシックおよび対話モード・レポートでは、ページがレンダリングされるか現在のタブがアクティブ化されるまでレポート・データがロードされない遅延ロードがサポートされるようになりました。遅延ロードのトグルを有効にすると、主に実行時間の長い問合せがあるレポートを含むページで、初期ページ・ロード速度が向上します。

  • アラビア語およびヘブライ語でのレポート印刷

    レポート印刷では、PDFにエクスポートする際に、ヘブライ語やアラビア語などの複雑なテキスト・レイアウト言語がサポートされます。

  • 対話グリッドでの可変の高さの行

    対話グリッドでは、「表示: 固定の行高さ」プロパティをオフに設定することにより、可変の高さの行をサポートするようになりました。

追加機能

  • 動的アクションの拡張

    動的アクションのアクションに対してクライアント側条件、サーバー側条件、認可およびビルド・オプションを定義できるようになりました。

  • 改善された数値フィールド・ページ・アイテム・タイプ

    「数値フィールド」ページ・アイテム・タイプは、その書式マスクとクライアント側検証に応じて自動書式設定を行うようになりました。

  • 更新されたカラー・ピッカー・ページ・アイテム・タイプ

    「カラー・ピッカー」ページ・アイテム・タイプが更新され、Oracle JET Color Spectrumコンポーネントを利用するようになり、様々な表示モード、カラー・プリセット、コントラスト・チェックおよび複数値の戻り形式(HEX、RGB/RGBA、HSL/HSLAまたは任意のCSSカラー値)が含まれるようになりました。

  • クライアント側の検証の向上

    クライアント側検証メッセージングは、サーバー検証メッセージングとの一貫性が向上し、エラー・ポップアップを表示しなくなりました。

  • APEX APIの拡張

    APEX_JSONおよびAPEX_EXECパッケージにGeoJSONおよびSDO_GEOMETRYサポートが含まれるようになりました。

  • JavaScriptライブラリ・アップグレード

    いくつかのJavaScriptライブラリを、Oracle JET 10、FullCalendar 5.5.1、CKEditor5 27、Monaco Editor 0.22.3などの新しいリリースに更新しました。

以前のリリースの探索

リリース・ノートの表示